前回の記事の続きです。
前記事でも書きましたが、大事なことなのでもう一度書きます。( ̄∇ ̄)
玉城屋は、ミシュラン新潟2020年特別版で1ツ星を獲得しています。
旅館でのフランス料理では全国初だそうです。
レストラン・リューズで研鑽を積んだ栗山シェフが手掛ける里山料理に、
酒匠(さかしょう・利き酒師の上位資格)である4代目ご主人がセレクトするお酒。
新潟、特に十日町周辺の食材をふんだんに使用したお料理&お酒は最高です。
お酒はお料理に合わせたペアリング。
日本酒のみのコースと、ワインも含まれたコースがあって、
私たちは日本酒のみのハーフコース(半分の量)@4,000円
これを二人でいただきます。
ハーフはそれぞれお猪口1杯くらい。
7種類の日本酒をいただきました。
お酒はあまり飲めないけど飲みたい私たちは、
これくらいの量がちょうどよいです。
まずは「醸す森(かもすもり)」の純米大吟醸
醸す森は玉城屋の同系列店です。
前菜です。
グジエールの中はレバーのムース。
タルトは、美幸鱒のスモークです。
美幸鱒は魚沼ブランドの鱒です。
この鮮やかな色ともっちりとした食感。
香りもよくて、とてもおいしい。
こちらは菊芋です。
まわりの粉は飾りなので、菊芋だけ手でつかんでいただきました。
2品目は蕪。
このクリームが蕪なんです。
クリームの下には、コンソメのジュレと蟹のほぐし身が入っていました。
高級食材である蟹が主役になってしまいそうですが、
コンソメの味も濃く、しっかりとしています。
それらをうまくまとめる蕪のクリーム。
合わせるお酒は、久須美酒造の清泉 純米吟醸。
スッキリとした味わいが、お料理を引き立ててくれました。
温泉水を練り込んだパン
お代わりもその都度、焼き立てを提供していただきます。
緑色のソースは春菊で、苦みがほどよく効いてくるし、
添えられたエンドウ豆は甘いんですが、
それぞれがちゃんと仲良くまとまってくれている一皿でした。
上にあるのは、乾燥白菜。
こうすることによって白菜の甘味がさらに引き立っています。
メバルと一緒に食べてもおいしかったですけど、
これだけを食べても主役級のおいしさでした。
合わせていただくのは、あべ酒造の生酒。
はっさく、ゆずの軽やかな香りがほのかに広がりますが、
全然お料理の邪魔をしません。
最後に残るほのかな甘みが、お料理ととても合う。
香茸(こうたけ)のケークサレ。
香茸とは幻のキノコと呼ばれているそうで、
松茸以上に風味が強いと言われることもあるそうです。
一口食べて納得。
鼻に抜けていく香りが強い!
なんだこれは。
上に乗っているのは、シェフが2年越しで完成させた生ハム。
手前にはキノコのお出汁。
どれもこれもが完成されていて、
この日一番のお料理でした。
もう何も言うまい。
カボチャのスープと猪のラビオリ
プラス2,000円でジビエ料理に変更していただきました。
あとでもう一品、猪が登場します。
ラビオリの皮は、地元のそば粉を使用しているそうです。
お酒は新潟の、お福酒造。
アーモンドに漬け込み、香りを移してあるそうです。
カボチャの味が濃く、パンチがあるので、お酒もパンチを効かせてます。
カボチャとアーモンドの香りが心地よい。
柏崎産の真鯛 貝出汁のソース
お料理はもちろんおいしいですけど、このお皿キレイなんですよね。
今までも何回か見た覚えがありますが、とてもお料理が映えるお皿。
次はF40(えふよんまる)
F40ってクルマの話じゃないですよ。( ̄∇ ̄)
Fは普通、40は精米歩合を表していて、
という意味だそうです。
貝出汁のスッキリとした風味に合うお酒でした。
メインの猪、登場。
上越は柿崎の猪だそうです。
これもうまい!
脂が甘いですぅ。
そしてお酒もサイコーでした。
Takachiyo59
高千代酒造です。
私たちは高千代酒造のお酒が大好きで、
わざわざ購入しに新潟まで足を運ぶこともあるくらいです。
高千代さんの、それも生原酒。
あー、うまい!
猪もうまい!
メインが終わってしまい、
猪と高千代さんに名残惜しさを感じつつ、アバンデセールです。
主役は紅はるか(サツマイモ)です。
紅はるかのコンポートと、かりんのゼリー。
メインのデザートは、越後姫(イチゴ)
フレッシュイチゴ、イチゴソース、イチゴチップとイチゴ三昧。
アイスクリームは練乳。
ふわふわした白いものはヨーグルト味。
試行錯誤中だそうで、ぜひ感想を。
とのことでしたが、フキノトウの苦みがちょうど良い。
香りもしっかりしているし、
食後しばらく経っても、ずっと風味が鼻に残っていました。
今回も栗山シェフのお料理&4代目セレクトの日本酒をおいしくいただきましたが、
なんだか今までよりもパワーアップしたような気がします。
東京のレストランには全然負けていないと思います。
朝食も心温まるおいしさ
朝食の内容はガラリと変わり、純和風になります。
このギャップも玉城屋の良いところ。
雪の季節は、地元の保存食が並びます。
素朴な品の数々がメインのように真ん中にドンと鎮座するところが、里山料理。
「もう少しすると山菜がもっと並びますよ」と仰っていましたが、
そんなこと言われたら、また来月来たくなってしまうじゃないか。
それを囲むのはポテトサラダ
がんもどき。
これは地元のおばあさんの手作りだそうです。
フキノトウの天ぷら。
昨夜、前菜で楽しませてもらった魚沼産の美幸鱒の粕漬。
これは毎回食べていますが、めちゃめちゃおいしい。
是非食べていただきたい一品。
いい塩梅で、これだけでご飯一杯食べられます。
目でも楽しめるドリンク5種
左から小松菜とグレープフルーツ
どくだみ茶
ニンジンジュース
甘酒と豆乳
リンゴジュース
ピントが合っていませんが、奥にあるお漬物は日本酒を使って漬けたそうです。
昔ながらのお料理が並ぶので、
日本の食文化を思い出させてくれる内容なんです。
そして忘れちゃいけないのが、魚沼産コシヒカリ。
そういえば夕食でお米は登場せず、
朝食でやっとお米が食べられるんですよね。
写真はうっかり撮り忘れてしまったので、過去画像を添付しましたが、
魚沼の中でも、特に美味しいといわれているのが塩沢地区。
石坂さんの作るコシヒカリをいただきます。
新潟の方は「魚沼産コシヒカリ」だけじゃなく、
地区はどこなのか、生産者は誰なのか、
そこまでこだわるそうですよ。
我が家も塩沢産のコシヒカリを食べていますが、
石坂さんのお米は、一回り粒が小さく、食感が軽いような気がします。
あまりにも軽くて、気が付くとお茶碗2杯3杯と食べてしまうんですが、
それでもお腹は無駄に膨れないという、不思議なお米です。
ご飯とお味噌汁はお代わり可
コーヒー、紅茶はセルフサービス。
ネスプレッソとドリップコーヒーの両方が置いてあります。
今回で6回目の宿泊となった玉城屋。
ここ何回かは帰る時に次の予約をしていたんですが、
今回はそのまま帰ってきました。
というのも、今までのお部屋がすべて良くて、
どれにしようか迷ってしまったのです。
リニューアルオープンしたお部屋はもう一部屋あるし、
一番最初に宿泊した純和風のお部屋も良かったし…。
むむむ。
楽しく悩みつつ、また伺いたいと思います。