「東京で魚を初めて食べた時、マズくてビックリしたんだよね」
以前、富山県出身の知人に言われたことがあります。
その時は「今、都民全員を敵に回したよ」と応戦したのですが、
初めて富山県で魚を食べた時、おいしさに驚き、感動し、
完敗して白旗を揚げたことは忘れられない思い出です。
今回の記事では、
東京で江戸前寿司の修行をし、故郷の富山に帰ってからさらに研鑽を積み、
2016年に寿司の激戦地である金沢で開店。
2021年ミシュラン一ツ星獲得というお寿司屋さんのご紹介です。
場所はこの辺。
風情のある茶屋街、主計町(かずえまち)近くにあります。
この写真は翌日撮ったので、非常に明るいですが、
実際は夕方から夜にかけて伺っています。
店内はカウンター席が9席
半個室が1室というこじんまりとした造り。
コースはおまかせのみで、@22,000円(税・サ込)
東京だったら、このお値段だと握り10貫くらいしか食べられないのかな?
東京都民のクセに相場がよくわからないのですが、
こちらでは、つまみが9品、握り14貫、締めの玉。
どれもこれもが滋味深く、思い出に残る味。
富山っていうか石川っていうか金沢っていうか、
ざっくり言うと北陸ってすごいね。
まずはヒラメから。
ねっとりとした身からあふれ出す甘味がたまらない。
これからおいしい魚を食べる準備としてはぴったりな味。
富山湾の甘海老と『このわた』
エビもおいしいけど『このわた』がうまい!
『このわた』とは、ナマコの内臓の塩辛です。
小皿に残ったこのわたをお箸で何度も何度も拭うけど、取り切れない。
「えっと、スプーンもらえますか?」
とお願いしたい気持ちを抑え、
もくもくとお箸で拭って最後まで食べていました。
氷見のタコ。
塩や醤油など付けず、このまま食べても十分おいしい。
いくらの醤油漬けはよく見ますが、
サクラマス独特の香りも相まって、これも美味。
日本酒が進む味です。
フグの白子は、なかなかの大きさです。
塩だけ振ってありますが、素材が良いと塩だけで充分。
さらに焼きたてのアツアツでした。
器の中には輪島の毛蟹、雲丹ソース、シャリが入っていて、
これらをよく混ぜていただきます。
これねー。
これ、おいしかったですよ。
食べたもの全部おいしかったんですけど、
これがこの日一番でした。
毎日食べたい感じ。
北海道産ニシン。
「これだけ北陸じゃないんですけど…」
と仰ってましたが、脂がのっているニシンでした。
のどぐろです。
のどぐろがおいしくないわけがないので、これ以上語るまい。
新湊(しんみなと)のアマダイです。
これもおいしかった!
お出汁の鰹節は目の前で削っていたので、削りたて。
その辺の料亭にも負けない上品な風味と味で、塩加減もちょうどよかった。
ここからは握りです。
まずは氷見の鯛。
テンポはとても良くて、次のネタを待つことなく
次から次へと提供してもらえました。
シャリは赤酢。
赤酢好きです。ラッキー♪
マグロの漬け。
中トロ
鯵
小肌
車海老
白エビ
エッチュウバイ
富山湾にしか生息しないバイ貝だそうです。
煮ハマグリ
塩水雲丹
釜揚げシラスとキュウリの手巻き寿司
締めの玉。
いやーおいしかった。
金沢に来たら、また伺いたい!
金沢はおいしいお店がたくさんありますね!
どこに行こうか迷うところではあるけれども、
ここはまた是非伺いたい!
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